No.23

ACTIVITY

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カヌー・カヤック遊びの基本

カヌー・カヤックの遊び方。

カヌー・カヤックは、子供からお年寄りまで誰でも楽しめる水辺のアクティビティ。漕ぎ方のテクニックは極めたらキリがありませんが、初心者でも自分に合った船、パドルを選べば、案外簡単に前へ進むことができます。公園などにあるボートと比べると「こんなに進むのか!」と、その性能に驚くはずです。

カヌー・カヤックの遊び方は、実に様々。景色を眺めながらツーリングをしたり、道具を積んで近くの島までキャンプに出かけたり。釣りをするのもいいですし、上達すれば、激流の川を下ることだってできます。春夏秋冬と、季節を問わずに遊べるカヌー&カヤック。基本を押さえておけば、家族で一生楽しめるアクティビティになるでしょう。

必要な道具&持ち物をチェックしましょう。

撮影:西沢あつし

カヌーやカヤックで使う道具は、基本的に本体である船、漕ぐためのパドル、そして、ライフジャケット(PFD)の3つ。パドルは、ブレード(水かき)の形状から長さ、太さ、重さ、材質まで様々で、力の弱い子供や女性向けに作られたものもあります。ショップやスクールで体験する場合、通常はレンタルが可能なので、着るもの以外、とくに用意する必要はありません。以下では、船とパドル、ライフジャケットのほかに準備したい持ち物を挙げてみました。安全に楽しむため、ぜひチェックしてください。

●スプレースカート…カヤックの場合、着座スペース(コクピット)に装着して、船内への水の浸入を防ぐ。船内に水が入ると極端に不安定になるため、必ず装着しておきたい。真夏には、下半身の日焼けを防ぐ役割も果たす。

●ビルジスポンジ…船内にたまった水=ビルジを吸収し、外へ排出するために使用する。ビルジを排出する道具には、ほかにポンプ式のビルジポンプがある。

●ロープなどのレスキュー用品…ケガや疲労により漕げなくなった際など、“もしも”の時に備えて用意したい。シーカヤックでは、パドルフロートなど、セルフレスキューの道具も必要。

●ファーストエイドアイテム…絆創膏など、ケガに備えて最低限の救急セットは準備しておく。船が破損した際、簡単な補修ができるダクトテープなど、船用のファーストエイドアイテムもあると安心。

●防水バッグ…携帯電話やデジカメ、ファーストエイドアイテムなど、絶対に濡らしたくないものを水から守るために。とくに海の場合、携帯電話は防水バッグに入れて、いつでも使える状態にしておくこと。“もしも”の時は、海の緊急電話番号「118」に連絡を。

●水筒・ペットボトル…とくに真夏は、水分とミネラル分の十分な補給が必須。熱中症にならないように、喉が渇いていなくても定期的に補給しよう。



服装は水温に合わせて調整を!

服装は、基本的に全身が濡れることを前提に。気温ではなく、水温に合わせて調整します。とくに川や湖の水は、春先から初夏でも冷たい場合があります。快晴で気温が高くても、水温が低ければウェットスーツを着用しましょう。水温が高い時期は、濡れても乾きの早い化繊のTシャツ・パンツを着用します。とくに夏場は、熱中症に注意が必要です。水上では日差しを遮るものがないため、紫外線の強い時期は長袖を着るなど、日焼け対策も万全にしておきましょう。

また、季節を問わず必ず着用しなくてはならないのが、「道具」の項で挙げたライフジャケット(PFD)です。万が一、転覆した場合でも、ライフジャケットを着ていれば、格段に生存率が上がります。さらに、保温性があるので、寒い時期には低体温症を防ぐ役割も。そのほか、安全のためにはシューズやグローブがあると安心です。川など流れのあるフィールドでは、頭をガードしてくれるヘルメットの着用もお忘れなく。

カヌー・カヤックの注意点。

撮影:西沢あつし

ここでは、カヌー・カヤックの注意点を紹介します。とくに気を付けたいのが、フィールドに出られるか、出られないかの判断。初心者が適切に判断するのはなかなか難しいので、はじめのうちはスクールやショップのインストラクターなど、上級者と一緒に経験を積むのがベストです。

●コンディションの悪い時は控える。
フィールドのコンディションは、いつ、どこで変わるかわからない。とくに川の場合、現地だけでなく、上流部での雨やダムの放流によって突然増水し、状況が変わる恐れもある。危険を感じたら無理をせず、決してフィールドには出ないこと。

●スキルに合ったフィールドを選ぼう。
波がある海では、岸まで戻ってくるのに漕ぐ力がいるし、川は意図しない方へ流されるため、船体をコントロールする能力がいる。その場所で遊ぶための最低限のスキルを身につけてから、フィールドへ出よう。初心者には、比較的穏やかな内海や湖がおすすめ。

●“湖=安全”とは限らない。
“水面が安定している湖なら安全”というのは、大きな誤解。日本の湖は山上湖が多く、水温が低いので、転覆した時には低体温症のリスクが伴う。その上、岸には自力でたどり着くしかない。風が出ると、湖畔へ戻ってこられない危険性も。湖は初心者にとって遊びやすいフィールドではあるけれど、絶対的な安全はないと思っておこう。

●遊ぶ場所の下調べは万全に!
漁港や基地のそばなど、侵入そのものを禁止している場所がある。また「夏場は海水浴客優先」といったローカルルールもあるし、アユ釣り解禁の時期は釣り人でにぎわい、船を出すのが難しい川も。まわりとのトラブルを避けるためにも、行ってから現地で残念な思いをしないためにも。遊ぶ場所について、あらかじめ下調べしておこう。

おあそびマスターズ

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