バックパッキング術
ギアとの知恵くらべ、軽量コンパクト!
必要最小限の携帯品を選択し、限られたスペースにできる限りの軽量コンパクトを目指す。知恵をしぼりバランスよくザックに収納してゆく。
バックパッキングは、この行為自体も楽しめる。
基本的なパッキング術や技を体得したら、トレッキングとはひと味違う、バックパッキングの歩く旅に出てみよう。
■バックパッキングとは。
バックパッキングは、1960年代ヒッピーたちが自然回帰というメッセージを持ち、フレームザックを背負い歩く旅をすることから発展していった。そういった意味では、現在のトレッキングとは多少意味あいが異なる。しかし、ザックの中を軽量コンパクトにすることには変わりはない。そして、登山のように頂上を目指すのが目的ではなく、自分のペースに合わせ、草原や町、人との出会いを楽しみながら歩くのが、バックパッキングの旅の魅力でもある。
■理想的なパッキング。
目的に応じてザックや携帯品は異なるが、ここでは一泊の野営を想定して説明しよう。ザックは50リットル以上のもので、2気室タイプのものが理想的。

上段
- ウエア・レインウエア
雨などの気象の変化に素早く対応できるように、上部に入れておく。
- 水
ボトルに入れ、バランスを取るためにセンターにおく。
雨ぶた
- 行動食
短い時間でエネルギーが摂取できるチョコレート、ビスケット、アメなどを取りやすい雨ぶたに収納する。
- 観察用具
カメラ、双眼鏡、コンパス、地図、図鑑、観察ノート、ルーペなどを素早く取り出せるようにしておく。
- 救急用具
ファーストエイド(バンドエイド・各種薬など)
中段
- バーナー
高出力で軽量なガスカートリッジを使用する。
- ヘッドライト
両手が使えるのでペンライトより便利。
- コッヘル
小型でアルミ製のものが主流。中にはカートリッジとバーナーが収納できるものもある。
- 食糧
フリーズドライやインスタントが主流。以前より味は格段にうまい。
下段
- シュラフ
目的地についてから使うものなので、一番下に入れる。クッションの役目も果たす。
- テント
小型、軽量で耐久性があり、ドーム型のように設営しやすいタイプを選ぶ。
- 下着
基本的に寝る前は着替え、ドライなものを身に着ける。
- マット
ウレタンとエアの二重構造のものと、エアだけのものがあるが、なるべくコンパクトなものを選ぶ。
パッキングのコツ
つねに軽量コンパクトにすることを考える。ザック内の無駄なすき間を埋める。そして、一番肝心なことは、余計なものは持っていかないということ。
■ザック選びと背負い方。
最近のザックはアジャスト・システムが充実しているので、背負ったときのフィット感は向上している。中には、身長に合わせてストラップ位置を調節できるものもあるので、そういった機能を使うことでより一層フィット感を高めることができる。
背負い方はまず、ウエストベルトを腰骨に合わせ締める。次にショルダーストラップを締め、フィット感を高める。姿勢は良すぎると疲れるので、少し猫背ぎみになり、背中にザックをフィットさせる。
(両肩胛骨、腰の3点でザックを支える)
■靴も大事な要素
バックパッキングでは、平坦な道やアスファルトといった、山道以外のところも歩くことを想定した靴選びをすること。そのため、靴のソールはやや柔軟性のあるもので、ハイカットのものがよい。素材はやはり日本のような高温多湿の気候を考えると、ゴアテックスに代表されるような、透湿性、防水性のあるものがよい。
賢いパッキング法
■タッパーウェアを使ったパッキング。
濡れては困るもの、トイレットペーパー(芯を抜いて入れる)やライター、マッチなどの収納、また、ファーストエイドの薬などを、押し潰れて中身が出ないようにタッパーウェアのようなハードなものに収納しておくとよい。パッキンのついた弁当箱でもOK。
■スタッフバッグとストラップを使ったパッキング。
シュラフやウエアなど、畳んだとき中に空気をためてしまうものは、スタッフバッグに押し込め、ストラップで締めると驚くほどコンパクトになる。スタッフバッグは細かなものの整理には最適。大小色違いなものを購入し、色によって内容物が人目で分かるようにしておくとよい。
■スタッキングをパズルのように楽しむ。
スタッキングとはものを重ねること。シェラカップに代表されるように、重ねることでコンパクトにできる。たとえばコッヘルの中のデッドスペースにガスカートリッジを収納したり、パーコレーターにストーブが収まったりと、いろいろ試してみるとピッタリ合うものが見つかる。