スモークを楽しむ
魚や肉、そして豆腐までなんでもスモーク
スモーク作りというと、いかにも「男の手料理」といった感じがあるが、時間もかけず手っ取り早くスモークを楽しむ方法もある。
今回は、簡易なスモーカーを使い、魚や肉だけではなく、豆腐やチーズといった、すでに加工してあるものを利用して、スモーク作りを楽しんでみよう。
カンタンでおいしい温燻にトライ
●薫製法には3タイプある●
薫製と一言でいっても、季節や材料、保存法によって薫製方法は異なる。まず、温度の低い順から、冷燻法、温燻法、熱燻法となる。
- 冷燻は、スモーカー内を10〜20度Cという低温でキープし、1〜3週間と長時間燻すため、外気温が16度C以上では素材が腐敗する恐れがあり、夏は避けたほうがよい。出来上がれば1カ月以上はもつ。
- 温燻は季節に関係なく出来る。温度を30〜80度Cに保ち、2〜5時間燻す。材料は、肉、魚などが一般的。出来上がっても水分が50%以上残るので長期保存は無理。
- 熱燻は90〜140度Cという高温で10〜30分燻すため、保存性はないと考えたほうが無難。出来たらすぐ食べてしまう。高温で短時間燻すので、タンパク質が凝固して、あぶり焼きといった感じに仕上がるのが特徴。
●材料と作り方●
どの薫製方法でも下ごしらえ、塩漬、塩抜き、風乾という工程は同じである。加工してあるもの以外は、下ごしらえをする。肉は血が残っている場合は、粗塩でもむ。余分な脂や腱は取る。魚は、はらわたと血合いを取り、水で洗ったあと水分を良くふき取る。塩漬けは振り塩と立て塩の2種類ある。振り塩は材料の3〜5%の塩を直接材料に振りかける。立て塩は20〜30%の食塩水に浸し、いずれも一晩寝かす。
塩抜きは流水が材料に直接かからないように注意し3〜5時間水に浸しておく。
風乾は、水分を取り、日の当たらない風通しのいい場所で、平均4〜5時間乾燥させる。その後、スモーカーに入れる。
●簡易スモーカーの作り方●
段ボールを2つ積み重ね、上下を開けておく。上部はアルミホイルなどに穴に開けフタにする。横上部に芯棒と網が差し込めるように切れ込みを入れておく。段ボールは、発煙皿が入る大きさのものをスーパーなどでもらって来る。温度調節のため、2ヶ所開閉式の窓を作っておくとよい。
- 網には、つるせないチーズやかまぼこなどを置く。チーズやとうふなどは、下にアルミホイルをしく。
- S字カンやフックが使えるよう、段ボールに穴を開け芯棒を通し、魚や肉を吊るす。
- スモークチップは、それぞれの好みで使用する。サクラやヒッコリーは最もポピュラーなスモーク材の一つ。
- 発煙皿には、中華鍋を利用する。ない場合はクッキーなどのフタを一度空焼きし、塗料を落としてから利用してもよい。
- とくに七輪でなくても、カートリッジ式のガスコンロや電気コンロでもよい。電気コンロは300Wと600Wの切り換えがついているものが、スモーカー内の温度調節ができて便利。
●いろんなものを薫製にしよう●
例えば・・・。 プロセスチーズ、たらこ、カキ、ゆでたまご、ししゃも、さんま・あじの開き、とうふ、たくあん、かまぼこ、魚肉ソーセージ、鳥のささみ、ゆでダコ、厚揚げ、イカゲソなど。
加工してあるものは、味も付いているので、そのままスモークしても基本的に失敗することは少ない。
※火を長時間使うので、その場を離れないようにしよう。
※お子さまの火傷や、煙が多く出る場合には、近隣への配慮を。
●スモーキンググッズのご紹介●
スモークちゃん
段ボールを使用した簡易式のスモーカー。あまり大きなものは出来ないが、自宅のガスレンジの上でもできて便利。ただし室内でスモークする時は、換気をお忘れなく。
SMOKE CAN
全面が扉になっているので、素材の出し入れやチップの補充も簡単に行える。
スモークチップ
薫煙材は、チップになっているものと木質部分を固めたウッドとある。ウッドは薫製時間や量をコントロールしやすい。チップは何種類か組み合わせることで、オリジナルな香りが楽しめる。
スモーキングお役立ちグッズ
- 温度計
手作りスモーカーに刺して使う。
- スモークソルト
薫液を乾燥させ塩と混ぜたもの
- スモークシート
これに包んで冷蔵庫で水分をとる。
- ミートネット
肉をしばるときは、たこ糸より簡単。
●スモークチップの種類●
- サクラ
香りが強く、臭みを取りマイルドに仕上げる。初心者向けの薫煙材。
- ヒッコリー
クルミ科の薫煙材。あらゆる素材にマッチするオールマイティ型。初心者用。
- リンゴ
鳥肉や白身魚など淡泊なものに合う。甘い香りのする薫煙材。
- ブナ
タンニンは多いが色付きが早く渋味がある。魚介類に合う。
- オニグルミ
オールマイティな薫煙材。コクがあり上品は味がする。
●肉や魚の臭みを消すスパイス●
- オレガノ
臭みのあるラムや鳥、光ものの魚といった、肉や魚の臭み抜きには最適。
- バジル
イタリア料理には欠かせない香料。生のものは深い味わいがあり、仕上がったスモークにのせるのもよい。
- セージ
クセのある香料だが、消化を助ける。ソーセージには必ず入れたい香料の一つ。
- タイム
長時間熱を加えても香りが消えない。魚介類に使用する。
- ナツメグ
ハンバーグやクッキーなどに使用される。肉の臭みを和らげる。